flor・ida
体は子供、意識は大人 目が覚めると、とてつもなく気分が悪かった。いっそ激しく痛めばいいのに、胸の鼓動にあわせて頭の中に響き渡るような鈍い重みに、自然とシュラの眉根は歪んだ。こめかみを荒っぽく、親指の腹で押さえ込む。寝起き…
続きを読む →体は子供、意識は大人 目が覚めると、とてつもなく気分が悪かった。いっそ激しく痛めばいいのに、胸の鼓動にあわせて頭の中に響き渡るような鈍い重みに、自然とシュラの眉根は歪んだ。こめかみを荒っぽく、親指の腹で押さえ込む。寝起き…
続きを読む →2018カミュ誕 頭の先から爪の先まで、この身のすべてが清廉潔白であることは難しい。 気合の一声とともにシュラが放った拳は、柔らかな布を力任せに押すように、いとも簡単にふわりと避けられて、花が笑った。 「クソッ……なぜ避…
続きを読む →2018シュラ誕 共に闘うということは難しい。力をあわせて、目の前の敵へ共に立ち向かうというのは、とても難しいことだった。 「これは弱音じゃないが、あいつらは相当手強い」 小宇宙を潜め、息を潜めて身を隠すのは、聖域の一角…
続きを読む →詩を編めたなら ベッドの上で、頬を情熱の汗と朱に染めながら、カミュは息も絶え絶えに囁いた。 「もしも、詩人であったのなら、今ここでこの感情を伝える言葉を思いつく」 快感と体温が交差する肌をひたすら眺めて、さらなる欲望のま…
続きを読む →過去捏造話 氷に閉ざされることのない世界では、常に生の息吹がひしめいている。 呼吸をする人の数だけ、空を飛ぶ鳥の数だけ、野を駆ける生き物の数だけ。 それは過酷な修行を終え、聖域に戻ってきたところで変わりなく、凍てつく大地…
続きを読む →シュラカミュワンライ企画に参加させていただいたもののまとめ。※R18 「キス」「ひるね」「うた」拍手文の続きR18注意「カミュの誕生日」「ウィンク」イラスト+文「スーツ」「花」R18「カミュの誕生日」の続きR18注意 「…
続きを読む →シャボン・サヴォン・ハポン カミュはクローゼットを漁っている。行為のあと、そそくさとシーツを下半身に巻き付けて、仰々しく引きずりながらシャワーを浴びに行ったのに、汗を流した肌へ再びそれを触れさせては、せっかく洗ったことが…
続きを読む →闘いにおける塩と砂糖の関連性について 秘められた宝を、頑丈な鍵のついた木箱へ隠すように、慎ましく閉じようとする入口を指で押し広げる。覚悟を決めたというようにも、待ちに待ったというようにも聞こえる微かな吐息に背中を押されて…
続きを読む →雨の日の物語 ※R18 聖域を濡らす雨の日の暇つぶしに手にした本も、読み始めると陰鬱な雨のパリが舞台の物語だった。主人公は、鉛色の空から落ちて石畳を叩く雨を、酷く悲しいものに思っている。人通りの少ない裏路地で、切なく鳴い…
続きを読む →隣人の話 デスマスクとアフロディーテが、最近アテネ市街にできたという飯屋の話をしていた。 「メニューはオーソドックスなんだけど、ムサカのベシャメルソースがうめぇ。まったりしてるのにしつこくねぇんだよな。ミートソースの味も…
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